「皆さん,国際規格を恐れているだけで,自分で率先して造っていこうという気はないですよね。日本は国際規格造りにおいて,これまでも後手を踏んでばかりでしたが,このままでは変わりません。是非,自分でも造れるものだと,アピールしてください」。こう強調するのは,IDEC常務執行役員の藤田俊弘氏。日本のものづくりの将来を憂うあまりの発言です。 グローバル企業にとって,ISO(国際標準化機構)規格やIEC(国際電気標準会議)規格などの国際規格が重要なことは言うまでもありません。「規格を制するものが市場を制する時代」と言う方もいるように,規格に準拠した製品でない限り,ワールドワイドで大きなシェアを確保することは難しいからです。ところが,日本は経済的にも技術的にも長けているにもかかわらず,こと国際規格への取り組みに限ってみると,十分なものではありませんでした。このため,ある時にあまり好ましくない規格ができあ