「すごいね」「偉いね」「転職すんの?」――。筆者が社会人大学院に通っていることを話すと、周りからこんな反応が返ってくる。現在44歳、社会人大学院の2年生だ。仕事と学業の両立は大変だが、その価値はとても大きかった。 なぜ40代になって社会人大学院に通うなどと思ったのか。一つは、ITエンジニア向けの雑誌やWebサイトの編集・記者を20年近くやっていて、技術と経営を融合したITエンジニアのスキルやキャリアを考えたかったこと。もう一つは、自分自身が挑戦して失敗したいくつかの新規事業の振り返りをしたかったからだ。何となくもやもやしたものを取り払いたい気持ちがあった。 入学したのは、東京理科大学大学院イノベーション研究科技術経営(MOT:Management Of Technology)専攻だ。2015年4月に入学し、現在2年次に在籍する。この冬は、修士論文に相当するMOTペーパーの執筆に励む。同級生