人の幸福感に関係が深い身体運動を計測するハピネスメーター。名刺サイズで、首からぶら下げるウェアラブルセンサーだ。人と人との面会を検出する赤外線センサー、身体の揺れと向きを検出する加速度センサー、周囲の音量、温度・湿度、照度を測る各センサーが埋め込まれている。人の位置を計測するために、赤外線ビーコンが各所に設置される。 Photo=日立製作所提供 あるホームセンターで人間とコンピュータのどちらが売り上げを伸ばせるか、結果を競った実験の話から始めよう。人間のほうは流通業界で実績のある専門家2人が担当。会社や店舗でのヒヤリング、現場観察、事前データから、LED電球などの注力商品群を決め、目立つ棚で展開し、POP広告を設置したりした。 一方、コンピュータ側で登場したのは、日立製作所が開発した人工知能「H」だ。実験では大量のデータが入力されたが、なかでも購買に関する人間の行動を計測したデータが重要な