子どもに未来を、子どもに希望を! 「世界中の貧しい子どもたちに本を!」。マイクロソフトの要職を抛(なげう)って、NPO「ルーム・トゥ・リード」を設立したジョン・ウッドは途上国における教育支援に一身を投じた。「教育が未来への希望を生み出す」という熱い志、マイクロソフト流の経営手法に基づくしたたかなビジネスモデル。彼の生き様を通じて、真の「社会企業家」のあり方を問う。 (「週刊ダイヤモンド」副編集長 藤井一) ジョン・ウッドには二つの顔がある。一つは世界中の子どもに教育の機会を与える志を持った「社会起業家」の顔であり、もう一つはマイクロソフト仕込みの経営手法を操る「企業家」の顔である。 ジョン・ウッド(John Wood) ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。銀行勤務を経て1991年にマイクロソフト入社。30代前半で国際部門の要職に就くも、1999年にNPO「ルーム・トゥ・リード」設立。途上国