「京都ひきこもり大演説」は、無職とライターの中間のような存在である三十代の男・上田啓太がコラム的なことを書いていく連載です。今回は読むことと食べることは同じという自説を展開。 読むことは食べることに似ている。 そんなふうに思うんですね。食物も言葉も問答無用で体内に入ってきてしまう。変なものを食べて腹を壊すように、変な言葉を読んで心を壊すこともある。しかし食べることに比べて、読むことの怖ろしさは意識されていないんです。 「毎日泥水をすすってますが影響はありません」とか、「毒をジャンジャン飲んでも平気です」と言う人はいないと思います。「モノを食べれば身体に影響が出る」というのは普通のことです。 じつは言葉でも同じで、「読んだけど影響は受けない」は不可能で、「読んだから影響を受ける」か「読んでないから影響を受けない」の二択なんですよ。だから自分が日々どんな言葉を「食べている」のかは、自覚しておい