ブックマーク / urt13.hatenablog.com (93)

  • 高橋たか子『誘惑者』小学館P+DBOOKS - No one's gonna dive

    ネタバレ一応注意。 三原山女学生連続投身自殺事件を描く長編。 特に火山描写がよかったが、端整ながら充実した文章で、女学生たちのアイデンティティ不安がよく描き出されている。実際の事件はこんな感じじゃなさそうだけど。 舞台を東京から移したこと、時代を戦後すぐに設定したこと、あからさまな澁澤龍彦を出したこと…フィクションとしての導入要素は、どちらかというと全体を消化不良にしているような気もするが…。 評価はC+。 誘惑者 (P+D BOOKS) 作者:たか子, 高橋発売日: 2019/05/09メディア: 単行

    高橋たか子『誘惑者』小学館P+DBOOKS - No one's gonna dive
  • 『レスラー』 - No one's gonna dive

    VOD。 かつてトップ・スターの座にあった老プロレスラが、病を得て人生に向き直るドラマ。 うん、素直にいい映画でした。シンプルだし、筋が通ってるし、行き届いている。キャラクタとドラマは常にせつなくもかわいらしくもあり、画面も日常/非日常通じてどこかノスタルジックでありつつ、手持ちのドキュメンタルなカメラワークもハマっていて。悪人が出てこないのもいいよね…それがラストの哀しみに繋がってもしまうんだけど。三下レスラたちの連帯感描写だけで泣けてきたわ。 キャストの配置も完璧だけど、やっぱミッキー・ロークは素晴らしい芝居してた。でもアクタのバイオグラフィがこれだけキャラクタにハマって味わい醸すって、ホント奇跡みたいなもんだよな。 レスラー (字幕版) 発売日: 2013/11/26メディア: Prime Video

    『レスラー』 - No one's gonna dive
  • 島田荘司『新しい十五匹のネズミのフライ』新潮文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 副題「ジョン・H・ワトソンの冒険」。島荘流ホームズ・パスティッシュ長編。 原典の取り込み方、この大部でなお書き足りなさそうな質量、島荘ってシャーロキアンやったんやなーって再理解される力作です。 そもそも御手洗と石岡の関係性はそのまんまだったな…。聖典に思い入れが乏しく、むしろ御手洗ものの亜流みたいに感じてしまう、ミステリファンにあるまじき末転倒ぶりなので、こののワトソンくんのドタバタ大冒険も、結果として不可避の失恋も、石岡なればさもありなん、などと思ってしまいました。 そうか、コレはインド戦線からロンドンに帰還したワトソンの『異邦の騎士』なんだな、なんて。そう考えると(?)若干の冗長のきらいはあるかな。 評価はC+。 新しい十五匹のネズミのフライ :ジョン・H・ワトソンの冒険 (新潮文庫 し 28-5) 作者:島田 荘司発売日: 2020/01/29メディア: 文庫

    島田荘司『新しい十五匹のネズミのフライ』新潮文庫 - No one's gonna dive
  • 陳浩基/稲村文吾(訳)『ディオゲネス変奏曲』ハヤカワ・ミステリ - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 掌短編集。 「見えないX」が賞賛されまくりだったのでめちゃくちゃ期待して読んだけど、玩弄系ロジック・ゲームだったので、あまり好みのものではなかったな。メインプロットと、それに関連したオチの意外性はよかったけど、そこに至る道行きが…。 むしろ劈頭、「藍を見つめる藍」の印象がよかった。短編の枠内に、サスペンス興味と叙述トリックの意外性を仕込み、倒叙としての物語性をプロットの仕掛けでひっくり返しながら、伏線の完璧な配置と回収を実現する、実にエクセレントなものだった。 それが水準になってしまったので、その後様々に開陳される自由な発想の作品たちを、完成度の点で物足りなく感じてしまった部分があったかも…。 評価はB-。 ディオゲネス変奏曲 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 作者:陳 浩基発売日: 2019/04/03メディア: 新書

    陳浩基/稲村文吾(訳)『ディオゲネス変奏曲』ハヤカワ・ミステリ - No one's gonna dive
  • 伊坂幸太郎『AX アックス』角川文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 足を洗いたい殺し屋「兜」の、仕事と家庭での日々を描く連作長編。 リーダビリティとユーモアに心地よく身を任せつつ、克己の理想的息子ぶりや、鮮烈なシーン*1に目を見張りながら、やがて行き当たる哀しみの風景に強く胸を打たれる。 しかしその後、さらに展開する物語においては、ただそのもののために生きていくことができる、愛すべきものを見出すことのできた人生への全肯定が謳われて、感動的だ。避け得ない悲しみに行き着くとしても、それまでにあった幸福と希望は価値を減じない…むしろさらに輝きを増して続いていく。そうした人生賛歌を、この上なく可愛らしく、微笑ましく映し出した、珠玉のラストシーンだった。 なんだ、この小説は殺し屋小説でなく、夫婦小説だったんだな、と。 評価はB。 AX アックス (角川文庫) 作者:伊坂 幸太郎発売日: 2020/02/21メディア: 文庫 *1:兜vs奈野村で子供の

    伊坂幸太郎『AX アックス』角川文庫 - No one's gonna dive
  • 湊かなえ『花の鎖』文藝春秋 - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 ある地方都市に暮らす三人の女性の、運命の連鎖を描く長編。 作者に対するイメージと、割と直截的なタイトルもあいまって、早い段階でプロットの仕掛けが読めてしまう。しかしそれが大きな瑕疵と思えないぐらい、リーダビリティの高さが際立っている。それぞれに謎と苦難に向き合うことになる三人の主人公に、共感と応援の情とスリルをおぼえながらすいすいと読んでいける、エンタテインメントとして水準の高い作品。むしろネタに気付いて読んでいけた方が愉しいかもしれない。 だけどやはり残念なのは、真相が開示されてから、どうしても語りすぎ、伏線や挿話拾いすぎ、という感じになってしまって、小説が一気に人工的な方にバランスを崩してしまうこと。 毎回言ってるけど、湊かなえも辻村深月も、プロット・サプライズやるならもっと気楽に、一発ネタぶち込むだけでいいと思うな。真面目すぎるんじゃないか…って、なんの立場で言っとん

    湊かなえ『花の鎖』文藝春秋 - No one's gonna dive
  • 小田扉「団地ともお 32・33」(完結)小学館ビッグコミックス - No one's gonna dive

    完結。 なんかずっと続くような気がしてたけど、始まったもんには終わりが来るんだなあと。最後がテツネタってのもらしくていーわ。 1巻読んだのは、就活帰りの新幹線の中だったよ。15年間楽しませても助けてももらいました。 団地のみんな、ありがとー。 団地ともお (32) (ビッグコミックス) 作者:小田 扉発売日: 2018/09/28メディア: コミック団地ともお (33) (ビッグコミックス) 作者:小田 扉発売日: 2019/03/29メディア: コミック

    小田扉「団地ともお 32・33」(完結)小学館ビッグコミックス - No one's gonna dive
  • 『名探偵コナン 水平線上の陰謀』 - No one's gonna dive

    VOD。 豪華客船上での殺人を描く劇場版。 去年飛行機やったから今年は豪華客船だ!という短絡。舞台を変えても、相変わらず犯行のスケールと動機・行動原理が全く見合わない、ロスとプロフィットの感覚が狂った人*1が犯人なので、ミステリとしては完全においてけぼり…って誰もそんな風に観てないんだろうけど。 「もう一人の探偵」ってアオリがあったんで、関西弁の人か怪盗の人が出てくるかと思ってたから、「お前かい!」って驚きはありました。キメ顔は作画まで味出してて笑った。 劇場版 名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー) 発売日: 2017/04/08メディア: Prime Video *1:ヒロインの奴もやばかったが…。

    『名探偵コナン 水平線上の陰謀』 - No one's gonna dive
  • 『名探偵コナン 銀翼の奇術師』 - No one's gonna dive

    VOD。 羽田から函館へ向かう航空機内での毒殺事件と、その後のフライト・パニックを描く劇場版。 毎度思うけど、少なくとも二時間観させるんだから、もうちょっとちゃんとした動機考えようよ、と…。金田一少年的な復讐の愁嘆場が見たいわけじゃないし、この作品はキッドと協力してのフライトアクションがやりたかったのは分かるけど。 その他もツッコミ所の多いいつもの感じだけど、ニセキッドを追うパトカーの異常な数の多さにツッコんでたら、それが見事に伏線だったのがなんだか悔しかった。でも劇場とか飛行機ディテールとか浮きまくりのビーイング主題歌とか、商業主義の露骨なアニメでしたね。 劇場版 名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン) 発売日: 2017/04/08メディア: Prime Video

    『名探偵コナン 銀翼の奇術師』 - No one's gonna dive
  • 重信房子『革命の季節 パレスチナの戦場から』幻冬舎 - No one's gonna dive

    ネタバレ一応注意。 リッダ闘争を中心とした、日赤軍パレスチナ解放闘争の回想録。 「女闘士」と仲間の青年たちの革命記として、貴重なディテールに興味は湧く。中でも最も印象深いのは奥平剛士の人となりか。もちろんテロリズムを肯定するわけにはいかないけど、そのピュアネスとストイシズムは読んでいてせつなくも、哀しくも胸に迫る…両親への手紙は泣いてしまったなーこういうの弱いわ。 《天よ、我に仕事を与えよ》。眩しい言葉だわ、「上司よ、我に仕事をふるな」つって生きてる人間にとっては。 記録のみ。 革命の季節 パレスチナの戦場から 作者:重信 房子発売日: 2012/12/27メディア: 単行

    重信房子『革命の季節 パレスチナの戦場から』幻冬舎 - No one's gonna dive
  • 『秒速5センチメートル』 - No one's gonna dive

    VOD。 主人公の男女恋愛の機微を、中学生から社会人までの三章立てで描く青春ラブストーリィ。 心理描写と挿話に捨象が多く、その割にはモノローグが過度に饒舌で、また特に「桜花抄」はメルヘンであるにせよツッコミ所が無数にあって、作家の自己陶酔に若干の忌避感を否めなかった。結局主題歌のMVに落ち着いてしまうのも、その選曲のあまりにものベタさと、『月とキャベツ』の存在をどう捉えているのか問い質したくなった…あれもまあ主題歌だけの映画だけどw この時期にRADがいて、オリジナルで書かせられたらよかったね。自然・風景描写の美しさはさすがだけど、スペーシィな演出はなんか下品だなあと感じてしまいました。 秒速5センチメートル 発売日: 2014/12/19メディア: Prime Video

    『秒速5センチメートル』 - No one's gonna dive
  • 柳広司『象は忘れない』文春文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 「道成寺」や「黒塚」、能の演目を歌取りして、福島第一原発事故に遭遇した人々の苦難を描く連作。 正直に言って、小説としてはあまりに寂寞としていて読むのがしんどいけど、そこに込められた問題意識と、より端的に言えばその怒りについては共有しているし、こうした物語が書かれなければならなかった、その価値については全肯定します。 中では「卒塔婆小町」が一番衝撃的だった…ちょっと評する言葉に困る。現代日の病巣と、そこに巣う腐りきった連中、マジになんとかならないもんでしょうかね? 記録のみ。 象は忘れない (文春文庫) 作者:広司, 柳発売日: 2020/02/05メディア: 文庫

    柳広司『象は忘れない』文春文庫 - No one's gonna dive
  • 『牯嶺街少年殺人事件』 - No one's gonna dive

    VOD。 1961年の台北、不良少年たちの生活と抗争を描く青春ドラマ。 236分の長尺、正直言って何回か落ちたけど、映画としては緊張感を保って、見どころの多い作品だった。 ストーリィはまあ、ファム・ファタル小明の存在感ぐらいで、これといって感興はなかったけど、画が美しいと思う。日常描写は、生活美とでも言うべきリアルな落ち着きがあるし、抗争シーンなどの陰影も芸術的だった。劇内演奏を除けば皆無と言っていい音楽演出も、作品のソリッドな印象に大きく貢献していたと思う。これを236分、観るのも大変なのに撮るっていう執着、バリヤバ。 小王、かわいかったなー。 牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(字幕版) 発売日: 2018/05/01メディア: Prime Video

    『牯嶺街少年殺人事件』 - No one's gonna dive
  • 栗原康(編)『狂い咲け、フリーダム アナキズム・アンソロジー』ちくま文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ特になし。 大杉栄からだめ連まで、古今のアナキストたちの肖像と、代表的原稿のアンソロジィ。 プロフィールを描く編者の文章、ヘンで面白いよな。アナキストたちの文章にも猥雑なエネルギィと無闇な確信が滾って読ませるけど、後年の研究者たる編者の文章も充分に張り合えるだけのものだと思います。 特に印象深かったのは金子文子、供述調書の圧倒的な潔さ、そのかっこよさはいっそ暴力的なほどです。 評価はB-。 狂い咲け、フリ-ダム (ちくま文庫) 発売日: 2018/08/08メディア: 文庫

    栗原康(編)『狂い咲け、フリーダム アナキズム・アンソロジー』ちくま文庫 - No one's gonna dive
  • 森博嗣『森心地の日々』講談社 - No one's gonna dive

    ネタバレ特になし。 ブログの書籍化シリーズ。 e-honでボーッと買い物してて、タイガの新刊買ったつもりで同時期発売だったこのをポチっとしてた。届いてから気づいた。ただでさえ森作品は小説の新刊だけ、メインシリーズ以外は文庫待ち、を期したばかりだっただけに、2,000円を超えるエッセィの単行を間違って買うってのは、ちょっとヘコみました。 正直な話、もう小説以外の森先生の仕事に興味持てないんだよねー。このも、珍しくメシの話してるとこと、スバルさんがソリ滑ってるとこにだけ興味があった…なんじゃそらw ああでも、やっぱりスバルさんの近況だけは定期的に知りたい気がするな! 評価はC。 森心地の日々 作者:森 博嗣発売日: 2020/01/23メディア: 単行(ソフトカバー)

    森博嗣『森心地の日々』講談社 - No one's gonna dive
  • 京極夏彦『数えずの井戸』中公文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ注意。 その破局に至るまで、菊や青山播磨ら幾人かの群像で描かれる、京極版「番町皿屋敷」。 『嗤う伊右衛門』に始まって、実は百鬼夜行以上に鉄板の風情がある京極流怪談Retold。この作品も、人物造形とその語りに重い手応えがあって、引き込まれます。「皿」「数える」「数えない」…現代に通じるテーマ性を、格時代小説の物語の中に織り込み、質実剛健たるエンタテインメントに仕立てる、さすがの小説家の仕事です。 ノベルス版の背表紙アオリに、ただ一語「小説」って書いてあったの、『鉄鼠』だったかな。それが虚仮脅しにならないかっこよさが、京極の小説にはあると思います。 評価はB。 数えずの井戸 (中公文庫) 作者:京極 夏彦発売日: 2017/08/22メディア: 文庫

    京極夏彦『数えずの井戸』中公文庫 - No one's gonna dive
  • 有栖川有栖『迷宮逍遥 ~有栖のミステリ・ウォーク~』角川文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ特になし。 文庫解説を中心とした、ミステリ・エッセィ集。 鮎川御大に対する、敬慕のとめどなさが微笑ましい。俺はあんまりシンパシィ感じないけど…。 山口雅也論は力入れた分だけスベり気味だけど、アツいのはいいことだと思います。 評価はC。 迷宮逍遥―有栖のミステリ・ウォーク (角川文庫) 作者:有栖川 有栖メディア: 文庫

    有栖川有栖『迷宮逍遥 ~有栖のミステリ・ウォーク~』角川文庫 - No one's gonna dive
  • 小泉喜美子『痛みかたみ妬み 小泉喜美子傑作短篇集』中公文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ一応注意。 短編集。 (多くは女性の)情念と(伝統芸能を多くテーマとする)耽美性を描く部分と、アーバンなミステリとしての部分とのバランスが取れた、洗練されたサスペンス・ミステリの作品集です。 プロットが読めてしまう作品が多かったのは残念だった。その辺は『弁護側の証人』の作者…ないし女連城三紀彦(俺が勝手に言ってるだけ)としては、もうちょいツイスト効かせてほしいところだったかな。 評価はC+。 痛みかたみ妬み - 小泉喜美子傑作短篇集 (中公文庫) 作者:小泉 喜美子発売日: 2017/03/22メディア: 文庫

    小泉喜美子『痛みかたみ妬み 小泉喜美子傑作短篇集』中公文庫 - No one's gonna dive
  • 手塚治虫『バンパイヤ』(全3巻)秋田文庫 - No one's gonna dive

    獣への変身能力を持つ「バンパイヤ」一族の運命を描くファンタジィ。 …とは言いつつ、実際はロックの奴がいかにバンパイヤたちと関わったかって話だな。ロック一代記より、3巻の連作展開のが面白かった。 西郷くんとかチッペイとか、とてもとても可愛らしく、愛すべきキャラクタのデザインはさすがだと思います。《ボンタンアメを買うど》(2巻37p)とか言ってかわいいの西郷くん。ロックの人でなし!! バンパイヤ (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka) 作者:手塚 治虫発売日: 1995/01/01メディア: 文庫バンパイヤ (2) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka) 作者:手塚 治虫発売日: 1995/01/01メディア: 文庫バンパイヤ (3) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka) 作者

    手塚治虫『バンパイヤ』(全3巻)秋田文庫 - No one's gonna dive
  • 天祢涼『議員探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ』講談社文庫 - No one's gonna dive

    ネタバレ一応注意。 お騒がせ二世議員・漆原翔太郎の周囲に起きる事件を描く、連作短編集。 バカそうに見えて有能、ってこういう議員だったらいいよね、実際バカそうに見えてそれ以上に凶器的にバカ、って連中ばっかりだもんな、二世議員だの三世議員だの。特に戦犯の三世な。 …と、実際の政治状況への憤りに身を焦がす日々にあって冷静に読めませんでしたが、エンタメ・ミステリとして佳作の水準にはあると思います。格としてさらに一段、プロット/トリックが冴えていれば、日政治の世襲システムへの怒りを忘れていられたでしょうか…。 評価はC+。 議員探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ (講談社文庫) 作者:天祢 涼発売日: 2017/03/15メディア: 文庫

    天祢涼『議員探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ』講談社文庫 - No one's gonna dive