結論から言えば、映画バービーは「女性版楽園追放」の1言に尽きるだろう。本記事は映画のネタバレ全開で行くが、バービーの映画のプロットは端的に言えば「エデンの園であるバービーランドに疑問を持った定番バービー(=イブ)が、ヘンテコバービー(=リリス)に唆されて人間世界に行って楽園の真実を知り(=知恵の実を食べて)、創造主(=ルース・ハンドラー)により人間(=性器を持ち死ぬ存在)としてリアルワールドで生きる決意をする」という旧約聖書のアドムの物語そのものだ。 そして騒がれてるフェミニズム思想についてだが、この映画がフェミニズムを善として描いてるのは疑いようがない。そのうえでややこしい事に「フェミニズムを基本的に善としつつもフェミニズムに批判的な揶揄も取り入れてる」箇所と「恐らく製作者の意図しない形でフェミニズムに批判的になってしまってる」箇所が存在するのだ。例えば日本語圏のインターネットで騒がれた