鉄道車両を、トレーラーに載せ道路で運ぶことを「陸送」といいます。手続き面や安全面などで大変なのですが、なぜ線路を走らず、わざわざそのような方法をとるのでしょうか。線路がつながっていない以外にも、様々な理由がありました。 新型車両を運ぶ手段 「甲種輸送」と「陸送」 日本には、鉄道車両を製造する車両メーカーが数多く存在します。 完成した車両は、車両メーカーから鉄道会社に引き渡すため、鉄道会社が指定する車両基地などまで輸送されます。多くの車両メーカーは、最寄りの鉄道路線と線路がつながっており、JR貨物などの機関車が鉄道会社との接続点まで車両をけん引する「甲種輸送」が行われる場合は、多くの鉄道ファンが沿線に集まる光景が見られます。 拡大画像 山口県下松市内の日立製作所を出発し陸送される、イギリス向けの「クラス800」の先頭車両(2019年7月、草町義和撮影)。 もうひとつの輸送方法は「陸送」といい