第363回:ライブシーケンサ=楽器? 音楽を進化させるYAMAHA「TENORI-ON」 〜 見た目も楽しいハードウェアで、音楽再入門 〜 ■ シンセサイザーの限界? テクノロジーのパワーというのは、音楽、特に楽器と組み合わせるのが難しい。デジタル技術でいろいろできるのはいいが、インターフェイスが複雑になると使えない。逆に簡易にしすぎると使いづらい。人間にとってわかりやすく、その能力が引き出せるのかが重要になるわけだ。 これだけテクノロジーが進歩しても、シンセサイザーはやっぱり鍵盤が付いていて、鍵盤が扱えない人には敷居が高いものだろう。しかし最近は、もっと根底からいろんなものをひっくり返そうという動きが出てきたところは面白い。 例えばKORGがニンテンドーDSにパッチ型シンセサイザー「MS-10」を載っけてみたり、手のひらサイズのシンセを出してみたりといった動きは、興味深い。