新型コロナウイルスの感染拡大により、最前線で対応に当たる保健所が激務に追われている。患者の受診調整や感染の有無を確かめるPCR検査の検体搬送、患者の聞き取り調査など出番は多岐にわたり、休みは満足に取れない。感染の不安におびえる人から心ない言葉をかけられることもあるが、ウイルスのまん延を食い止めるために保健師たちは奮闘を欠かさない。京都市の保健所を取材した。 【写真】東京五輪「中止だ中止!」 新型コロナウイルス感染症に関する保健所や保健師の業務は幅広い。感染が疑われる患者がいると保健所に連絡があれば、診察してくれる医療機関に患者をつなぐ。そこで採取された検体を、検査機関に持ち込むのも保健師の仕事だ。検査で感染が判明すれば、今度は受け入れてもらう病院を調整する。 それだけではない。患者の家族構成や行動歴から感染の広がりがないかを確認する疫学調査も担っている。ただ、精神的ショックで動揺していたり