東京電力福島第1原子力発電所事故は、半年がたったいまも収束の見通しはついていません。周辺環境への深刻な影響を与えつづけている放射能。しかし県民の被ばくを示すデータは福島県浪江町などの一部にすぎません。事故後、原発には足を踏み入れていない原発作業員の“証言”から見えてくるのは住民被ばくの不安です。 (山本眞直) “目安”の7倍 福島第1原発事故後、東電は順次、第1、第2原発で作業についた作業員の内部被ばくを確定する検査(ホールボディーカウンター)を実施しています。 同検査を受けた作業員からある共通した結果が話題になっています。 「俺は、事故がおきてから一度も第1原発には入ってはいないのに、内部被ばくの値が出ている」 子どもが心配 関係者の証言によると―。Aさん(20代)は、事故前まで第2原発で作業についていました。津波で自宅が壊され、いわき市北部の県立四倉高校に避難していました。しかし4月に