佐賀県唐津市肥前町にある温泉宿泊施設「寺浦温泉」を指定暴力団山口組弘道会系組幹部が社長を務める会社が運営していたことが関係者への取材で分かった。土地や建物は県から許可を得て海砂を採取している「唐津湾海区砂採取協同組合」(同市)が所有し運営会社に無償貸与していたという。不透明な経緯もあり、佐賀県は購入のいきさつなどを調査する方針。 佐賀県観光連盟(事務局・同県観光課内)はホームページ(HP)やパンフレットで寺浦温泉を「いけす料理が楽しめる隠れた人気スポット」などとPRしていたが、HPから紹介ページを削除した。 県観光連盟などによると、寺浦温泉は玄海国定公園の仮屋湾の一角にある。同市の男性(故人)が運営していたが、02年、経営悪化で競売にかけられた。 登記簿などによると、弘道会傘下組織「西部連合」(福岡市)関係者が04年に温泉の土地・建物を買い取り、運営会社の社長や監査役に西部連合幹部が就任し