※井上敏樹氏のネタバレがあります むかーし、むかし。 ある薩摩に、一組の家族が住んでいました。 実父の死を機に大阪の放送会社を退職・帰郷し、医療機関に入職したものの当時希少な「パソコンの知識」があるということで検査職から事務職に配置換えになった父と、小学五年生で両親を失い、夜間高校に通いながら看護師となった母の間には、玉のような男の子がおりました。生まれた時に三千八百グラムありました。母は坐骨神経痛になりました。 男の子は初めての子かつ初孫で、たくさんの愛を受けてすくすく育ちました。それは父母、親戚だけでなく道行く人々からもそうでした。 ある検診を受けるために母子が電車に乗っておりますと、乗り合った見知らぬおばあちゃんから一体のソフビ人形をもらいました。平和な時代でした。 レッドホーク。 「鳥人戦隊ジェットマン」の登場人物でした。 色々時期を考えるとどうも二歳半検診の時のような気がするので