“20万円カー”、印タタ・モーターズの「ナノ」にキャンセル続出。納車の遅れ、品質の低評価などが主な原因と言われる。タタは強気だが、日系など競合の低価格車投入で競争激化へ。 エコカーと並んで自動車メーカーの将来を占うのが、新興国向けの低価格車の開発動向だ。1月5日に開幕したインドの自動車ショー「デリー・オートエキスポ」で、トヨタ自動車とホンダが、インド市場攻略を狙う低価格車を発表するなど、日本メーカーの動きも加速している。 ただし、「安ければ売れる」という単純なものではないようだ。こうした開発競争の起爆剤となったクルマの販売で異変が起きている。インドの大手自動車メーカー、タタ・モーターズの超低価格車「ナノ」だ。 10万ルピー(約20万円)という挑戦的な価格を武器にインドの「国民車」として大きな期待を集めた。タタグループのラタン・タタ会長は「オートバイを利用する家族に、より安全な乗り物を提供す