「ユニクロは安い」と思っていないだろうか。3年前、ユニクロは日本国内で10%の値上げを行ったが大失敗し、価格を元に戻した。一方、海外では「ユニクロは安い」というイメージは薄い。この違いはどこにあるのか。マーケティング戦略コンサルタントの永井孝尚氏は「日本では価格破壊を起こしたリーダーというイメージが強すぎる。これは行動経済学からも解説できる」と指摘する――。 ※本稿は、『なんでその価格で売れちゃうの? 行動経済学でわかる「値づけの科学」』(PHP新書)の一部を再編集したものです。 値上げで離れたユニクロのお客さん 行動経済学の中でも、価格戦略を考える上で重要なのが「アンカリング」の考え方だ。(詳しくは「1円の水を100円で売る方法」「"指輪は給料3カ月分"を信じる新婦の哀れ」を参照)。このアンカリングの仕組みを理解しないと、いい商品であってもなかなか売れなくなってしまうのである。
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