東京高等検察庁の黒川検事長の定年延長について、検察幹部の1人が「政権との関係に疑念を持たれかねない」として、説明を求める異例の発言をしていたことがわかった。 関係者によると、19日に行われた全国の法務検察幹部が集まる会議の中で、地方検察庁のトップである検事正の1人が、黒川検事長の定年延長について説明を求めたという。 この検事正は、法務大臣は検事総長のみ指揮できると定めた「指揮権」に関する検察庁法の条文を読み上げた上で、「検察は不偏不党で捜査をしてきたが、今回の人事は、政権との関係に疑念を持たれかねない。検察職員と国民に対し、丁寧に説明してほしい」という趣旨の発言をしたという。 これに対し辻事務次官は、「必要性があって延長した」と回答したという。