クリスはこの記事のためにフォトコラージュ/セルフポートレートを作ってくれた。『ラズル』の“読者の妻”コーナーのスタイルに影響されて作ったものらしい。ちなみにここで紹介しているのはその画像をめちゃめちゃトリミングしたものだ。 クリス・カニンガムはテムズ川の真下にある地下洞窟に住んでいて、性格も暗い世捨て人であると同時に真の天才だ。彼は日々、軋む古イスを前後に揺らしながら二進符号を壁一面にプロジェクターで映し、スペースシャトルの破片で作ったスピーカーからスクエアプッシャーのレコードを78rpmの逆回転で流しながら、ダンテの『地獄篇』ロシア語翻訳版を読んでいる。そしてそのあいだ、ずっと眉間にシワを寄せて溜息をついているらしい。 クリスについて書かれた記事を色々読んだオレは、上に挙げた彼の特徴を疑いの余地のないモノとして信じ込んでいた。だから何年か前に彼と会って、コレが真っ赤なウソっぱちだと