さて、いよいよ本題に戻ることにしましょう。上図は母平均がで母分散がの母集団からの大きさの任意標本を抽出したときの標本平均の分布(正規分布を表していますが、標本平均の値が母平均から離れれば離れるほど急速にその実現確率は小さくなりではとなって実現性は全くあり得ないことになってしまいます。そこで、の値が標本の平均としてどの程度までが許容できる限界かを決める必要がありますが、わたしたちは経験的に以下の確率しかない値はめったに起こりそうにもない実現値であろうと考えるのが妥当とみなします。すなわち、上図では両側併せてになるところですから片側ずつにすると以下になるが実現しそうにない値だと言えます。この限界点のことを信頼限界と呼び、上図では信頼上限はであり信頼下限はとなります。1.96という数字は正規分布のパーセント点の表で0.025に相当する値です。すなわち、標本平均の95%信頼区間(confidenc