自己主張を叩き込まれた海外生活 森永さんは東京都出身。好奇心旺盛で、興味が湧くと、のめり込む性分は子どものころから変わらない。最初にハマったのは、おもちゃのミニカー。毎日新聞の記者だった父親の留学・異動に伴い、欧米で暮らした少年時代の心のよりどころだった。 「オーストリアのウィーンで地元の小学校に転入したため、ドイツ語も話せず、現地の子どもたちとコミュニケーションが取れない。いじめられ、ひきこもり状態になっていました。それを案じた父親がミニカーを買ってくれたのがきっかけです」 小学1年生のころにアメリカ・ボストン、4年時にはウィーン、5年時にスイス・ジュネーブと転々として過ごした。その後、日本へ帰国したのだが、森永さんは当時を振り返り「最大の挫折体験」と苦笑する。 「アメリカでは日本じゃ食えないアイスクリームやステーキを食べすぎて、デブになってしまったんです。デブで運動能力が低くて、日本語