「メッセージキューイング(MQ)」というシステム連携方式をご存じだろうか。詳しくは後述するが、クライアント(システムあるいはシステムを構成するサービス)同士が、「キュー」と呼ぶ入れ物を介して、メッセージをやり取りする仕組みだ。 ホスト機の時代から使われてきた実績のある技術で、2000年代前半に注目を集めたサービス指向アーキテクチャー(SOA)では、サービス同士の連携方式として用いられた。企業情報システムの基盤を担当してきたITエンジニアにとって、メッセージキューイングは馴染みのある技術の一つだろう。 ところが2010年ごろからSOAが下火になるとともに、メッセージキューイングは「使っている人しか知らない地味な存在」になっていった。あるアーキテクトは「特に、Web系のシステムから入った若手エンジニアの間で、メッセージキューイングはあまり知られていない」と指摘する。 これは問題だ。Amazon