安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」の前日に開いた夕食会の費用を安倍氏側が補塡(ほてん)していた問題で、東京地検特捜部は22日までに、政治資金規正法違反(不記載)容疑などで告発された安倍氏本人から任意で事情聴取した。安倍氏は自らの関与を否定したとみられ、特捜部は公設秘書を立件対象とし、安倍氏については近く不起訴処分とする見通し。 夕食会は公設第1秘書が代表を務める「安倍晋三後援会」が主催した。年に1回、都内のホテルに支援者らを招き、1人5千円の会費制で開いてきた。 安倍氏は国会などで「ホテル側が設定した額を参加者が払った」と安倍氏側の費用負担を否定。「事務所や後援会の収入、支出は一切ない」と述べ、政治資金収支報告書への記載は不要と説明してきた。 しかし、安倍氏周辺の関係者は11月、補塡の事実を認め、「秘書は収支報告書に記載すべきだと知っていた」と釈明。安倍氏が知ったのは11月下旬だとした