前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう、英語: benign prostatic hyperplasia)とは、加齢とともに前立腺の内腺の細胞数が増加し肥大化する疾患である。 概要[編集] 前立腺は尿道を取り囲むように存在する。ここが肥大化(右)すると尿道が狭まり排尿困難に陥り易い。 前立腺は解剖学的に膀胱の下で尿道を取り囲む臓器である。前立腺から分泌される前立腺液は精液の構成成分で、体外に射精された精液中の精子を保護しエネルギーを補充する働きがある。年齢とともに生殖能力の要求値は低下し、前立腺は萎縮と肥大の二者択一となる。昭和30年代ごろの日本人男性は、ほとんどが前立腺は萎縮していた。食生活の変化などにより、現在の日本人男性は80パーセント (%) が80歳までに前立腺肥大症を呈する。罹患率は加齢に比例増加して50歳代で急速に増加する。組織学的な前立腺肥大は30歳頃から始まり、50歳で3