このように掛け算は足し算の繰り返しとして導入されます。そうすれば必然的に掛け算でも、交換法則、結合法則が成り立ちます。次に分配法則は、足し算の結合法則から導けます。 分配法則まで準備してから負の数を導入します。ところが、負の数の導入は歴史的には困難を極めていて、先人達はなかなか納得できずに悩んだようです。パスカルなども負の数の存在は認めていなかったようです。負の数を初めて本格的に導入したのはデカルトですが、パスカルのパンセにはデカルト悪口がたくさん書いてあるし、「私は0から4を引けば、0であることの分からぬ人を知っている。」とも記載してあるぐらいです。パスカルですら受け入れにくいのですから、安易に負の数を扱うべきではありません。 しかし、現代ではあまりにも簡単に負の数を用いていて、自明のことと考える人が多くなっています。それは、水の凝固点を便宜上0度と決めた事によって、それ以下の温度にマイ