体が酸素を得るためには息を吸って吐いての呼吸をしないといけない。呼吸をやめると苦しくなるだけでなく、死につながるというのは誰もが知るところだろう。 しかしボストン小児病院の医学博士ジョン・ハイルのチームが、身体に直接注入すれば酸素を供給できる画期的な粒子を発見したのだ。酸素に脂質などを混ぜて超音波処理機にかけて作られ、大きさは2~4マイクロメートルとのこと。 この粒子を注射器で静脈に流すことで、肺で呼吸しなくても体内に酸素が供給される。 水中や宇宙など極限環境での冒険や開発に夢が持てそうな発明だが、もともとは救急医療のために発明されたものだという。人間は数分呼吸できないと死に至るため、救急医療ではいかに患者に酸素を送り込むかが生死のカギになるが、この粒子を注射すれば人工呼吸や酸素マスクを使うより比較的簡単で確実に酸素不足を解決可能になる。 「注射で酸素を直接血液を送りこむ」という発想は10