経済産業省のデータによると、平成28年度のドラッグストアの商品販売額は5兆7258億円。そのなかでも最も大きいのが「食品」で1兆4915億円と全体の26%を占める結果に。“ドラッグ”ストアとはいいつつも、一番売れているのは食品だったとは…! 経済ジャーナリストの高井尚之さんは次のように語る。 「まず、昭和時代の『薬局』と現代の『ドラッグストア』の違いは“敷居の低さ”です。ドアをなくして気軽に入れるようにし、洗剤やティッシュペーパーなど、日常使いの家庭品を安くして、お客さんの来店頻度を高めました。食品の取り扱い拡大も、その延長線上にあります。2000年代初めはペットボトル飲料が安い程度でしたが、現在は、店によっては冷凍食品も充実して食品スーパーのような品ぞろえになった。高齢化社会の進展と取り扱い品目の拡大で、年々市場は伸び、百貨店の市場規模を超えました」