新型コロナウイルスの感染者が1万人を超えた。発症すれば高熱が続き、最悪のケースでは死に至る例も少なくない。「妻や子どもにうつしてしまうのではないか」「悪化するスピードが驚くほど速い」。感染者は不安や恐ろしさを語る。 愛知県の男性会社員(47)に関節痛などの症状が出たのは3月20日のことだった。38度以上の高温が続き、料理の味も感じられない。23日、勤務先から同僚が感染したとの連絡を受け、不安を感じた。その同僚とは、背を向け合った50センチほど離れた席で仕事をしていた。 PCR検査(遺伝子検査)を受けると25日になって保健所から陽性判定を伝える電話があった。同僚とは1日に数回世間話を交わす程度。本人もマスクをかけ、消毒を徹底してきただけにショックが大きかった。