5月17日に開票された大阪市を廃止して5つの特別区を設置する、いわゆる“大阪都構想”の住民投票は反対多数という結果に終わった。それを受けて、橋下市長は残りの任期をまっとうした後に政界から引退することを宣言。 国会議員やマスコミ関係者からは、橋下市長の政界引退を惜しむ声も聞かれるが、一方で「政治家として、橋下市長の役割は終わった」と冷めた見方をする地方自治体関係者も少なくない。 橋下人気の絶頂期、政治家には発信力が必要とされていた。首都・東京を除けば、マスコミが取り上げる政治ネタといえば国政ネタであり、地方都市の問題がテレビでクローズアップされることは稀だった。それを如実に物語るのが、“大阪都構想”だ。ある地方自治体関係者は言う。 「大阪都構想は橋下市長オリジナルの政策と思われがちですが、それは違います。2000年頃、太田房江府知事(当時)・磯村隆文市長(当時)時代に大阪都構想は浮上していま