長くネットの世界にいて、若い頃は血気で無用ないざこざを起こしたものだし、いろいろいざこざを見ていきた。さすがに思うことがいくつかある。 ネットの中の口論というか罵倒の投げ合いとか、その勝敗は基本的に沈黙の観覧者が自然に決めている。そして決まった結論というのは、明示された言葉になっては出てこない。ただ、月日が経つと、すでに勝敗は決したものとして別の話題のなかでなにげに参照される。 で、そういうなかで負け側の特徴だけも言い切れないのだが、勝敗の内側の問題は、いざこざの内部にいる人が、その沈黙の閲覧者をどう理解するかにかかっている。 ここで一番重要なことは、身の構えとでも言うべきことで、自己の正当性を主張しているとき、実は負けているということだ。このあたりはなんとも身の構えとでもいうようなちょっと微妙な感じ。武道でまず受けの構えと取るような感じ。攻撃の構え自体が弱点にしかならないような状況がある