イタリア北部、エミリア・ロマーニャ州のロマーニャ地方で、大規模な洪水が発生してから、2週間近くが経とうとしている。最初に被害が出始めたのとほぼ同時に、G7サミット会議のために日本へ向かったイタリアのメローニ首相が、最終日少し早めに切り上げて緊急帰国したので、日本のニュースでご覧になった方もあるだろう。首相は直接、被災地に乗り込み、現場を視察した。 犠牲者が十数人というのは、亡くなった方には気の毒ながら、他の地震や水害などに比べればマシな方なのかもしれない。だが、田園地帯や住宅地が水に浸かり、泥に埋まり、それをかき出す人々の姿を連日ニュースで目にするのは、やはり決して心穏やかにはいられない。もともと低い土地だけに、いまだ水が引いていないところがあり、衛生・健康問題も心配されている。 その中で先週、一つのエピソードに思わず目を疑い、よくよく詳細を読みながら自然とその目から涙があふれた。 前回、
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