日経ビジネスオンラインで連載中の「投資ファンドは眠らない」に最新記事、「アクティビズムは死なず」が掲載されました。 スティール・ブルドック事件と村上ファンド事件の判決を受けて、どうもわが国ではアクティビストへの風当たりが強まっているように思える。「あれは一部の『悪い』ファンドに対してだけであり、『善良な』アクティビストファンドに対しては判決の影響はない」といった趣旨の説明をする人がたまにいますが、これは本質的に誤った理解だと思います。 何度も本ブログで書いているように、資本市場では、「善」も「悪」もない。すべての参加者が、もっぱら自らの利益実現を求めて、証券の売買を繰り返しているだけ。「敵対的」というのも、「現経営陣に対して敵対的」というだけであって、他の株主に対して敵対的であるわけではない。 また、「濫用的買収者」の概念のルーツにあるのは、1980年代米国のユノカル判決ですが、当時は19