ユーロ圏各国に新たな金融支援を要請したギリシャ政府は9日に年金改革などを含む構造改革案を提出しましたが、国民投票で反対が多数となった財政緊縮策に近い内容で、国内では不満の声が出ています。チプラス首相はこうした不満を抑えるためEU=ヨーロッパ連合などに、債務の削減などの負担軽減を強く求めていくとみられます。 この改革案について、資本規制が続くギリシャの銀行で長い列を作っている人たちからは「これでは何のために国民投票を実施したのか分からない」とか、「多くの国民を侮辱している」といった不満の声が聞かれました。 チプラス首相はこうした不満を抑えるために、構造改革案でEU側に歩み寄るのと引き換えに、ドイツなどが反対している債務の削減など負担の軽減を強く求めていくとみられ、金融支援を巡る協議は予断を許さない状況が続きそうです。 ギリシャ政府が提出した構造改革案は国民投票で反対された財政緊縮策に近い内容