奇妙な事件だ。なにしろ話が迷路のように入り組み、新聞記事を一読しただけでは、いったい誰が死んだのかさえよくわからない。 「2013年6月26日夜、大阪府堺市の市営団地で、46歳の男性が首を吊って亡くなっているのが見つかった」――ここまでは、まあ珍しくもない話だ。ところが死んだ男性は部屋の主ではなく、本来の住人であるはずの男性(21)は連絡が取れない状態だという。 しかも当時、なぜか現場にはもう一人の「見知らぬ男」がおり、なおかつ発見直後に姿を消してしまった。さらに、部屋に遺体があることを親族に伝えた「関東弁の男」の存在も確認されている。遺体発見をめぐる状況にも不可解な点が多く、ミステリー小説も顔負けの状況だ。 大仙古墳のほど近く、市営団地の一角が現場 警察、また各種報道の情報を元に、状況を確認していこう。 現場は大阪市堺市堺区、かの有名な大仙古墳にもほど近い。辺りには大型の市営団地が複数建