『人生でおきる良いことと、悪いことは最終的に同量である』 という言い伝えというか格言というか、そのような言葉を信じて生きている。 そう思わないとやってゆけないのが人生であるというか。 重度障害のあるお子さんに手をかけてしまったお母さん、ときにお父さんの哀しい事件は、年に一回、もしくは数年に一回、連綿と途切れず起きる。 そのことに対してわたしは、そこまで追い詰められたお母さんの境遇と、障害の故に親に手をかけられ亡くなったお子さんの哀しみ、双方を考え逡巡し、次いで医療用酸素と一緒に生きているうちの娘の姿をちらりと見て、それからなんだかとてもやるせない気持になる。 事件に対して、世のひとびとの多くは、長くお子さんを守り育ててきたお母さんに同情的であるし、同様の事件では逮捕後に裁判で執行猶予がついた判例も多い。でも執行猶予がついたとして、長く育児し看護し介護してきた我が子に手をかけたと言う事実はそ

