小松八重子さん(仮名)・初診時78歳・女性 小松八重子さん(78歳・女性 / 仮名)は、小学校の教師を定年まで勤め上げ、その後はご主人と穏やかな生活をおくっていました。お二人ははた目から見ても、とても仲の良いご夫婦で、どこへ行くにも一緒。年に二度の温泉旅行は、定例になっていたそうです。 ところが、そのご主人が2年ほど前に亡くなりました。それを機に、長男夫婦と同居。その頃から、小松さんにもの忘れが出現するようになったそうです。 症状は、次第に進行し、買い物に行くたびに、同じ食品を買ってきたり、水道を出しっ放しにしたり、ガスに鍋をかけているのを忘れて別のことを始めたり……、そんななことが、頻繁に見られるようになりました。お嫁さんが、その都度注意をしていましたが、ますますひどくなる一方でした。 そして、ある日のこと、 「あなた、私の財布を盗ったでしょう!?」 小松さんに、「物盗られ妄想」が出現し
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