お金持ちで家族がいても「孤独死」する人がいる。一方で、おひとりさまでお金がなくても幸せな老後をすごせる人がいる。いったいどこに違いがあるのか。評論家の真鍋厚さんは「良好な人間関係を築く能力、つまりコミュニケーション能力によってその差が生じる」という――。 家族がいても孤独や孤立のリスクは付きまとう 最近、コロナ禍での若者や女性の孤立が話題になることが多くなりました。日本でもイギリスに続いて「孤独・孤立対策担当大臣」が設けられ、自殺防止や高齢者の見守り、子どもの貧困といった問題に取り組むことになっています。 しかし、ここで決して見落としてはならないのは、家族やパートナーなどの有無にかかわらず、孤独や孤立のリスクは付きまとうという事実です(ざっくり説明すると、孤独は主観的な感じ方、孤立は客観的な指標として用いられる傾向があります)。 結婚していて子どもがいても友人が一人もおらず、強い孤独感を抱