ブックマーク / bijutsutecho.com (6)

  • ある黒人キュレーターの告発から見えた、白人多数のアメリカ美術界の問題

    グッゲンハイム美術館 Photo by David Heald (C) Solomon R. Guggenheim Foundation, New York. 美術館における多様性の実情 ミネアポリスの警察官によってジョージ・フロイドが殺害されたことをきっかけに、全米各地で大規模な「Black Lives Matter」を掲げた人種差別への抗議行動が起こっているのを受け、企業や組織などが、相次いでこの動きへの支持を表明している。 美術界もこの流れに乗っているものの、業界全体では依然有色人種の占める割合が少ないのが現状である。アンドリュー・W・メロン財団が2019年に発表した報告書によると、キュレーターにおいては84パーセント、運営に関わるポジションでは88パーセントが白人で占められている。国勢調査で自らの人種を「白人」と回答した割合が76.5パーセント(2019年)であることを考慮すると、

    ある黒人キュレーターの告発から見えた、白人多数のアメリカ美術界の問題
    rereco
    rereco 2020/06/13
  • 美術館再開をめぐって──学芸員の備忘録

    美術館再開をめぐって──学芸員の備忘録緊急事態宣言が解除され、続々と再開されている各地の美術館・博物館。しかし各館には新型コロナウイルス感染防止対策が求められ、その対応は様々だ。ここでは、5月8日に再開した和歌山県立近代美術館を例に、同館学芸員・青木加苗による備忘録をお届けする。 文=青木加苗 2020年4月16日、全都道府県に緊急事態宣言が発出され、日国内ほぼ全ての美術館・博物館が休館した。筆者の勤める和歌山県立近代美術館は、展示室の照明機器入替工事のため、すでに1月末から全館休館していた。開館予定は4月25日であったが、「宣言」を受けて約2週間延期、ゴールデンウィーク明けの5月8日から開館している。国内の美術館としては最初に再開する美術館のひとつだったため、開館当日から複数の取材が入り、「展覧会プレビューの取材よりも多い」と学芸員同士で苦笑いしたほどだ。 それから2週間、各地の美術館

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  • コロナ禍は「内なる『人間』を止揚する闘い」。李禹煥がウェブでメッセージを公開

    コロナ禍は「内なる『人間』を止揚する闘い」。李禹煥がウェブでメッセージを公開李禹煥(リー・ウーファン)がSCAI THE BATHHOUSEのウェブサイトで、新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況についてのメッセージを発表した。 「もの派」の中心人物として知られる李禹煥(リー・ウーファン)が、新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況についてのメッセージを発表した。 「今家に閉じ籠り、考え事に耽ったり、外を眺めている」という李はメッセージのなかで、自然の一部としてのウイルスの存在や人間の脆弱性、わずか1ヶ月ほどのあいだに大きく変化した地球環境、そして現代の「死」のあり方に言及。 「新型コロナウイルスは人類に大変な苦しみと多くの犠牲をもたらしたが、他方では自然の蘇生を促し、人間の両義性に気づかせた意義は大きい」としながら、以下のように締めくくった。 メッセージの全文は、SCAI THE BATH

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  • 『現代美術史』著者・山本浩貴に聞く「コロナ時代の(と)アート」

    『現代美術史』著者・山浩貴に聞く「コロナ時代の(と)アート」「社会と芸術」の視点から第二次大戦以降の西洋と日の美術を総覧した『現代美術史 欧米、日トランスナショナル』(中公新書)を昨年上梓した山浩貴。気鋭の文化研究者の山書の狙いと「コロナ後」のアートに対する見解を聞いた。 聞き手=永田晶子(美術ライター) 「美術史を複数化する」意識──手に取りやすく、かつ格的な現代美術史の入門書は書が国内で初めてではないかと思います。山さんは1986年生まれで、正直その若さに驚きました。まずはその出版の経緯を教えていただけますか。 留学先であったロンドン芸術大学博士課程在学中にサントリー文化財団の若手研究者対象の研究助成に応募し、2016年度の助成をいただきました。その中間報告会が東京で行われ、そこで出版元の編集者と話したのがきっかけです。当初は90年代以降のいわゆるソーシャリー・エ

    『現代美術史』著者・山本浩貴に聞く「コロナ時代の(と)アート」
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    rereco 2020/04/22
  • 世界のミュージアム入館料事情は? スペイン・アメリカの事例から

    世界のミュージアム入館料事情は? スペインアメリカの事例から論文『日の博物館はなぜ無料でないのか?―博物館法制定時までの議論を中心に― 』の著者で博物館制度に詳しい追手門学院大学教授・瀧端真理子が、スペインアメリカのミュージアム入館料制度を紹介。美術館の理念に迫る(稿の初出は2020年3月8日。値段などの数字は当時のもの)。 文=瀧端真理子

    世界のミュージアム入館料事情は? スペイン・アメリカの事例から
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    rereco 2020/03/08
  • 新五千円札・津田梅子の肖像画をめぐって。画家・諏訪敦が語る「なぜ、人物像を反転してはならないのか」

    新五千円札・津田梅子の肖像画をめぐって。画家・諏訪敦が語る「なぜ、人物像を反転してはならないのか」日銀行券と五百円貨幣のデザインが、2024年度上半期に刷新される。発行に先駆け今年4月9日に新デザインが発表されたが、その後、新五千円札に使用された津田梅子の肖像画が反転していることがSNSや主要メディアによって指摘されている。この件について、数多くの肖像画を手がけてきた画家・諏訪敦に話を聞いた。 日銀行券のデザインが、2024年度上半期に刷新される。今年4月9日には千円から一万円までの各紙幣、五百円貨幣の新デザインが発表されたが、「新五千円札に使用された津田梅子の肖像画が反転しているのではないか」との声がSNSや主要メディアから上がっている。 この指摘に対し、菅義偉官房長官は16日の記者会見で、「(紙幣デザインは)様々な写真を収集し、それらを参考に国立印刷局の工芸官が彫刻を行って原案を作

    新五千円札・津田梅子の肖像画をめぐって。画家・諏訪敦が語る「なぜ、人物像を反転してはならないのか」
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    rereco 2019/04/20
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