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ブックマーク / business.nikkeibp.co.jp (71)

  • 現代人が駄目な原因は、反省の過剰さにある。:日経ビジネスオンライン

    透明なゼリーに覆われて 初めて『現代の批判』を読んだのは高校時代だった。 そのころぼくの全身は、まるで透明なゼリーで覆われているようだった。 すぐそこにあるもの、たとえば花、ナイフ、に手を触れても、ぼくの指先には何も伝わらない。実感がないのだ。確かに花を摘み、ナイフを握り、を開いている、そのありさまは眼にはしっかり映っているというのに。 だからといって、何がつらいというのではない。つらいことなんてない。恵まれて、幸福で、何の不満もない生活のはずだ。そのことは十分に自覚していた。 だがそれでも、このままの状態ではぼくは生きていけないと思った。ゼリーを体からすっかり落として、物に、出来事に、人に、この手この指で、じかに触れられるようにならなければ。 得体の知れない何か、破局のようなものが静かに近づいてくる。そんな気配がする。 しかし透明ゼリーに覆われたぼくは、それさえも鮮やかに感じ取ること

    現代人が駄目な原因は、反省の過剰さにある。:日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2012/03/14
    『現代は本質的に分別の時代、反省の時代、情熱のない時代であり、束の間の感激にぱっと燃えあがっても、やがて小賢しく無感動の状態におさまってしまうといった時代である。』160年以上前のデンマーク。
  • 「避難民も寄りつかない旅館」は、なぜよみがえったのか:日経ビジネスオンライン

    文化財にも指定されるだけのことがあって、向瀧の全ての客室は間取りが異なっている。だが、そのことから、旅行会社の企画商品にうまくなじまず、1995年には旅行会社との契約を解除して、自らインターネット経由で情報を発信して集客する方法に切り替えた。そして、古い木造建築や会津の伝統料理温泉を好む顧客にターゲットを絞った。建物も、料理も、接客も向上させていくために、日々、社員たちがサービスを磨き続けている。 こうした戦略が、東日大震災後の時にどう機能したのか。今回は、向瀧の平田裕一社長に話を聞いた。 内藤 地震直後の営業はどう変化しましたか? 満室のはずがすべてキャンセルになりました 平田 会津若松市は震度6弱でした。市内はとてもひどい状況でしたね。マンションなどは足の踏み場がないほど物が散乱したそうです。道路も部分的に陥没していました。蔵の壁が落ちた所もありました。他の被災地に比べて、まだ良か

    「避難民も寄りつかない旅館」は、なぜよみがえったのか:日経ビジネスオンライン
  • 今の放射線は本当に危険レベルか、ズバリ解説しよう (5ページ目):日経ビジネスオンライン

    *   *   *   *   * 放射性物質の健康影響を判断する上でに、迅速に正しい情報を公開することが欠かせない。だが、専門家たちは「データが足りない」と口を揃える。 放射線災害医療研究所の郡山一明所長は、こう主張する。「データから正しい評価をするのはスペシャリストである専門家の仕事。政府はジェネラリストなのだから、専門家の意見を聞いて判断を下す役割だ。それなのに、専門家に全く情報が届いていない」。 長崎大学大学院の山下教授も、「震災が起きた3月11日は長崎県にいた。長崎にいると、メディアを通じた情報しか入ってこない。震災4日後に福島入りして、初めて状況が分かったほどだ」と明かす。 文科省がついに「SPEEDI」のデータを公開 特に情報公開へのニーズが高いのが、前述の「SPEEDI」だ。放射性物質の拡散状態をシミュレーションできるSPEEDIのデータがあれば、避難すべきかどうかの判断や

    今の放射線は本当に危険レベルか、ズバリ解説しよう (5ページ目):日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2011/03/24
    タイトルは勇ましいが、わかりやすい。
  • 構図「製造業vs.農業」の目くらまし効果:日経ビジネスオンライン

    そろそろお気づきの読者も増えているかとは思うが、実は日における「TPP(環太平洋経済連携協定)問題」とは、農業の問題でもなければ、家電や自動車などの輸出産業の問題でもない。ついでに書くと、日にとってTPPとは、実は関税の問題でさえないのだ。 何しろ、第1回『「平成の開国」意味分かって言ってる? TPPとは「過激な日米FTA」にほかならない』の図1-2で示した通り、日の平均関税率は農業を除き、アメリカよりも低い。日は現時点で、アメリカ以上に「開国」しているというのが現実なのだ。すなわち、日が関税を撤廃しても、アメリカは農産物の輸出以外に、ほとんどメリットがないように思えるわけである。 それにも関わらず、アメリカには日にTPPに参加してもらいたい理由がある。それは単純明快。アメリカは自国の雇用のために、日に「非関税障壁」撤廃して欲しいのだ。すなわち「規制緩和」である。 「サービス

    構図「製造業vs.農業」の目くらまし効果:日経ビジネスオンライン
  • 農作物直売所は「安全」か:日経ビジネスオンライン

    池田 信太朗 日経ビジネスオンライン編集長 2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職 この著者の記事を見る

    農作物直売所は「安全」か:日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2011/02/03
    『こうした独立系の直売所では、(中略)少量でも多品種の栽培を目指す農家が出荷しているケースが多い。(中略)いきおい畑は小区画で入り組み、別の作物へ農薬が飛散するリスクが大きくなる。』
  • どんな生を生きようと、彼らは根本的に幸福なのである。:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 『イリアス』とは何か 『イリアス』は、ギリシア最古にして最高峰と称賛される叙事詩だ。 「イリアス」とは「イリオンの歌」の意味。 「イリオン」は「トロイエ」の別名。 そして「トロイエ」は、あの有名な「トロイの木馬」作戦によって壊滅させられた古代の国のこと。 『イリアス』は、つまり、滅び行くトロイエ国の歌なのである。 2600年前に『イリアス』ができるまで 紀元前13世紀のことだ。 ギリシアとトロイエの間で戦争が勃発する。 事実なのか伝説なのかもわからないこの戦いは、「トロイエ戦争」と呼ばれている。 トロイエ戦争から500年が経った紀元前8世紀。歌い継がれてきたこの戦争にまつわる物語を、ひとりの詩人が一編の叙事詩にまとめあげた。詩人の名はホメロス

    どんな生を生きようと、彼らは根本的に幸福なのである。:日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2011/02/03
    諦めるでもなく抗うでもなく。
  • 筋を通す男には筋を通して応える。 これができなきゃ男じゃない:日経ビジネスオンライン

    みなさまごきげんよう。フェルディナント・ヤマグチでございます。 初春の景気づけに、水野和敏さん(日産自動車の「GT-R」の開発責任者です)にガツンとカマして頂こうと思い立ったこの企画。御大のインタビューだけでも3週に渡り、工場見学編で早くも2週目。ここからさらにワタクシの「エゴイスト」試乗記が入り、最後にユーザーインタビューが入るのですから、実に7週連続のGT-R大特集と相成ります。もう週刊GT-R状態。 書いていて面白いから良いのですが、このペースで進めていると、いつまでたっても他のクルマに試乗してリポートすることができなくなってしまいます。来この連載は、私がいろんなクルマに乗って遊び回るために……もとい……読者諸兄と、より多くのクルマの楽しさ共有するために始めたのですから、1台のクルマが延々と続いてしまうのはうまくない。(編集担当I:仕事で楽しむのは二流ですって言われたでしょうに)

    筋を通す男には筋を通して応える。 これができなきゃ男じゃない:日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2011/02/03
    クルマに興味ないけど読んだ。男の世界ってどんなだろう、と思ったとき一つはこーゆーのかなー。
  • 中国レアアース業界の深層:日経ビジネスオンライン

    今週の読みどころ(ミニ解説) 「日経ビジネス」と「日経ビジネスオンライン」はこのほど中国の「財新メディア」と提携し、同社の雑誌やウェブサイトの記事を掲載することになりました。ご好評いただいている「経済観察報」と同様、現地メディアならではのディープな中国情報をセレクトしてお届けします。ご愛読をよろしくおねがいします。 記念すべき第1回は、財新メディアの主力週刊誌の「新世紀」から、中国レアアース業界の実態についての記事です。日では昨秋、尖閣諸島沖での“漁船衝突事件”の後に中国がレアアースの輸出を一時停止したのを機に、レアアースへの関心が一挙に高まりました。日は世界最大のレアアース輸入国であり、高性能の電子部品やエコカーの心臓部である電池やモーターの生産に欠かせない希少素材であること、その世界供給の9割以上を中国産が占めていることなどが大きく報じられ、危機感が強まったからです。 しかし、中国

    中国レアアース業界の深層:日経ビジネスオンライン
  • 価値は創造して高く売るもの:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 毎年ゴールデンウイーク前後になると「サザビーズ」の絵画オークションのニュースが報じられます。このところの不況下でも「印象派絵画に高値」といった文字が見出しに躍ります。 まことに景気のよいことですが・・・いや、当に景気が良いのでしょうか? そういう情報が出ること自体から、ちょっと考えてみたいのです。 とりわけ2006年は絵画落札の高値記録の更新が相次いだ年でした。5月3日にピカソの「ドラ・マールと」が9500万ドルで落札、為替レートにもよりますが、まあ大雑把にいって絵1枚が100億円するわけです。 ところがすぐ次いで6月18日、グスタフ・クリムトの「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」が非公式売買で1億3500万ドルの高値をつけ、落札記録が更

    価値は創造して高く売るもの:日経ビジネスオンライン
  • 鎖国/開国のウソを超えて:日経ビジネスオンライン

    いきなりですが、クイズです・・・って、2週間くらい前と似たような絵と設定で始まる「常識探訪」、何かの間違いかと思われたかもしれませんが、そうではありません。実は前々回の「クイズ」は問いの前半だけだったんですね。実はここからが「北斎クイズ」の番なのです。 で、クイズです。以下の「版画」に使われたインク、その中でも「青」の顔料の原産地はどこだと思われますか? ヒント、ではありませんが、以下は1830年代に江戸で出版され大ヒットした北斎の「富岳三十六景」の中でもとみに知られるひとつ「神奈川沖波裏」です。

    鎖国/開国のウソを超えて:日経ビジネスオンライン
  • 地元の女性が殺到する旅館「鶴雅グループ 森の謌」:日経ビジネスオンライン

    前回は、このビュッフェ戦略が、コスト削減という発想で取り入れられたわけではないことを解説した。部屋は、実はべたくもない料理まで部屋に持ち込まれる危険が高いのだ。しかも、男性客まで満足させるため、女性には多すぎる量を作ってしまいがちだ。つまり、部屋では、ムダなコストを宿泊客が負担することになってしまう。 「料理の質と満足度(付加価値)を、極限まで高める」。これが、ビュッフェ戦略の深意である。 では、どうやって「チープなサービス」と見られがちなビュッフェで、老舗旅館に匹敵する満足度を達成したのか。その秘訣を知るために旅館の裏側を見ていこう。そこには、サービス業の概念を超えた仕組みがあった。 旅館に「カンバン方式」 ビュッフェでよく見る、大量に作り置きされた大皿料理。下から加熱することで、温かさこそ保っているものの、時間がたってしまった料理は新鮮さを失っている…。寿司のネタは乾燥しているこ

    地元の女性が殺到する旅館「鶴雅グループ 森の謌」:日経ビジネスオンライン
  • 決断ができないならば、日本を分割せよ:日経ビジネスオンライン

    中野 やはりバブルの崩壊からですね。バブル以前は経済成長もしていたし、高齢化も深刻ではありませんでした。そうすると、政治の側で明確な目標設定をする必要がなかった。政治家がころころ替わっても、官僚主導、つまりは「誰が責任を取っているのか分からない体制」でも、うまく回っていました。私自身の経験でも、毎年それほど変わらない通常のルーティーン仕事の中で様々な政策が作られていったという思いがあります。 ところが、バブル崩壊後、配分できる資源のパイが縮小していくと、事態が一変します。 少ない資源の配分は、誰かが意思決定をして「以前より取り分が減る人」を決めなくてはならなくなる。一種の不利益配分のようなことが必要とされるようになるということです。そこで、仕組みとしてはそれまでの無責任体制がつづくなかで、誰が責任を取るんだと政と官がもめだした。 もちろん、官僚は批判される対象となるだけであって積極的に反論

    決断ができないならば、日本を分割せよ:日経ビジネスオンライン
  • 池上彰さんに聞く! 「ビジネスパーソンこそ、 国際貢献の現場に行こう」:日経ビジネスオンライン

    企業が社員を国際貢献に出せばいい ――前回までのお話で、アフリカはじめ国際貢献が必要な年収3000ドル以下の低所得者層を抱えるBOP(ベース・オブ・ピラミッド)と呼ばれる地域で、新しい市場が芽生え始めていることを教えていただきました。 池上 その通りです。ダルフール紛争の痛手から抜け出ていないスーダンのような、世界でも最貧国のひとつに数えられる国でさえ、現地を足で回ると成長の兆しが見え始めています。 1970年代アミン大統領の圧政下にあったウガンダも、地政学的にはタンザニア湖に面した高地で過ごしやすい土地であり、取材で訪れた首都カンパラには今や高層ビルやホテルが立ち並び、活気にあふれている空気を直に感じました。 かつてアパルトヘイトで揺れた南アフリカも、2010年夏にサッカーワールドカップの開催国としての使命を終え、第二次世界大戦後の東アジアにおける日のような、アフリカの経済成長の核とし

    池上彰さんに聞く! 「ビジネスパーソンこそ、 国際貢献の現場に行こう」:日経ビジネスオンライン
  • 小売業に、集団経営体制はなじまない:日経ビジネスオンライン

    そんな成城石井を率いてきたのが大久保恒夫氏だ。デフレ競争とは一線を画し、「値下げしない商売のあり方」を経営者の視点で語った日経ビジネスオンラインのコラム「小売業に夢を翔けて」は大きな反響を呼んだ。 2009年10月から2010年3月にかけて掲載した内容をベースに、大久保流企業マネジメントの神髄を書籍としてまとめた『実行力100%の会社を作る!』が9月23日、日経済新聞出版社から発売になった。 大久保氏自身は、8月31日付で成城石井の社長を退任。現在は相談役として、社長に就任した原昭彦氏をサポートする立場にある。今回、後継者育成や社長業など、コラム連載時にはあまり触れなかったテーマについて話を聞いた。 ―― 社長としては、日が最終出勤日になります(注:インタビューは8月31日に実施)。感慨深いものがあるのでしょうか。 大久保 恒夫(以下、大久保) やはり、何か気が楽になったようなところは

    小売業に、集団経営体制はなじまない:日経ビジネスオンライン
  • はじめまして…独立していることの意味って何だ?:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 自分は何を目的に独立して社長をやっているんだろう、と思うことが最近多い。 ビジネスパーソンである読者の方々の多くが「自分はいつまでサラリーマンをしているのだろうか?」と漠然と疑問に思うのと同じである。 僕にとって社長業というのは必要悪であった。自分が作りたいゲーム作品を開発するために、いたしかたなくやってきた。僕はもうすぐ48歳になるが、脱サラして独立してからおよそ17年、ずっと社長という「分の悪い仕事」をしてきたことになる。 社長という職業、社会的な響きはいいかもしれないが、一言でいうならば体のいい雑用だ。実はかつて僕は日経BP社さんから、ベンチャー・オブ・ザ・イヤー若手経営者部門賞というたいそうな賞をいただいたことがある。ゲーム内のあちこ

    はじめまして…独立していることの意味って何だ?:日経ビジネスオンライン
  • 第1話 「クラウド三種の神器」の巻:日経ビジネスオンライン

    iPadを買ってはみたものの、今ひとつ使いこなせていない。仕事で活用するにはどうしたらいいの? iPadってみんな騒いでいるけれども、いったいどんなもの? 電子書籍? それともノートパソコンの代わりに使うものなの? 既にiPadを買った人も、これから買ってみようかなと考えている人も、iPadって当のところ、どう活用するものなのか、何に役立つものなのか、ちょっと分かりにくいですよね。 このコラムの登場人物である川口部長は、いの一番にiPadを買って同僚に自慢した一人。いろんな活用方法がありそうだと、大いなる可能性は感じているものの、そのためには具体的にどうしたらいいのかが分からず、立ち往生している状態でした。 このコラムでは、iPadという新しいデバイスを使うと、どんなことができるのか、実際に仕事に活用するにはどんな手順が必要なのかについて、川口部長と一緒に学んでいきます。 iPad(アイ

    第1話 「クラウド三種の神器」の巻:日経ビジネスオンライン
  • 若者が「地域再生」を諦める時――。:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 「打ち込める仕事に就けたが、先が見通せない」 都内の基礎的自治体で非常勤職員として働く山下久美さん(仮名、24歳)は、複雑な思いを抱いている。久美さんは、教育に関わる仕事がしたいと、自治体の教育委員会に配置される「社会教育指導主事」を補佐する「社会教育指導員」として働き、地域での活動に取り組んでいる。 もともと新卒採用で内定を得た企業は、希望する業界でキャリア教育に関するコンサルティング会社だった。しかし、5月の連休明けに内定が出てから間もなく、その企業でアルバイトを始めると、“ブラック企業”に違いないと確信した。 就職が決まった久美さんを前に、若手社員は職場で「マジ、給料低いんだけど~」「うち、一部上場って、広告に入れたいだけでしょ~」とい

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  • 「必然にしたがって生きることには、何の必然もない」~快楽主義者が編み出した「心に不安を持たない」すべ:日経ビジネスオンライン

    ぼくは外出に手間がかかる 外出するとき、ぼくは、ひどく手間と時間がかかる。 ガスの火は消えているか。蛇口から水が出続けていないか。 そんな「ありえない」ことばかりが気になって、玄関のドアを3回も4回も出入りする。 ガスの元栓は……閉まっている、やはり大丈夫だ。 しかし、元栓から視線をはずした瞬間、再び、不安に襲われる。 「自分の手がきちんと栓を閉めている映像」が、鮮明に頭に浮かぶなら安心だ。 そうできないときは、自分がたった今見たことなのに、どうしても信じられない。 元栓を閉めている印象を強めようと、いったん栓を開けて、また閉め直したりもする。 すると何ということだろう、「改めて閉めた」という事実よりも「ああ、今まで閉まっていた栓を、今、開けてしまった」という悔いのほうが強く働いて、いっそうひどい不安にかられるのだ。 狭い室内のことだ。気になることがたくさんあっても、やがてチェックは終わる

    「必然にしたがって生きることには、何の必然もない」~快楽主義者が編み出した「心に不安を持たない」すべ:日経ビジネスオンライン
    retuner640
    retuner640 2010/04/13
    そうだよ。そうだよ
  • 最後の日は近づく――挑戦に敗れ、ボランティア現場を去らねばならない私:日経ビジネスオンライン

    「どうだった、Aの母親?」 私の顔を見るなり、テーラーが訊ねてきた(前回「『クレイジー』な母親との意外な会見」参照)。 「思ったより普通の人に思えたよ。彼女自身も、大学に復学したい、一緒に学びましょうよ! ってAの手を握っていた」 テーラーは左右に首を振りながら言った。 「ショーね。他者に同情されたい、あるいは“いい母を演じている”だけよ」 そうかもしれない。数時間の面談で、人間の素顔が見える筈もない。だが私は、努めて明るく話した。 「Aはいつになく真剣な表情をしていたから、少しはこちらの気持ちが通じたんじゃないかな」 「そうね。彼が一番長い付き合いだし、あなたとの別れるのは辛いでしょう」 実は私は、13年半過ごしたリノを離れることを決めていた。 最近下した決断ではない。およそ1年前に決めた。様々な理由が挙げられるが、最も大きな要因は、物書きとして米国デビューを果たせなかったことにある。

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  • 「大きな物語の喪失」を「知らんがな、そんなの!」で飛び越えろ:日経ビジネスオンライン

    (前回から読む) 劇場版「エウレカセブン」の作中で、「神話」と、その筋書き通りに物事を進めようとやっきになる人々の姿を描いた京田監督。 今の世の中は、情報が大量に届くために、何が「正しい物語」なのかがわからない、だから価値観を委ねられるような大きな物語が求められている、それこそが「時代の欲望」なのではないか、というお話をうかがいました。 ●作品について● 西暦2009年、南極大陸で謎の生命体イマージュが発見された。宇宙より飛来したといわれるイマージュは、地球の侵略を開始。以降、人類を統べる人民中央政府はイマージュ攻略のための研究と、殲滅のための戦闘をおよそ半世紀にわたり展開することとなった。西暦2054年、人民解放軍のホランド・ノヴァクが指揮する戦闘母艦・月光号は、イマージュに攻撃される基地から、最重要機密を確保する作戦を実施する。少年兵レントン・サーストンは、パートナーのニルヴァーシュを

    「大きな物語の喪失」を「知らんがな、そんなの!」で飛び越えろ:日経ビジネスオンライン