野村監督「黄金期再来」へＩＤ野球 新監督就任会見後、野村新監督は「日本一」というマツダスタジアムで両手を上げる 広島は１４日、ＯＢで野球評論家の野村謙二郎氏（４３）の新監督就任を正式発表した。同日、マツダスタジアム内で会見し、カープ版“野村ＩＤ野球”での優勝を誓った。単年契約で推定年俸７０００万円、背番号は７７。１２球団最年少青年監督は、ＣＳ進出ではなく、あくまで頂点を目指す決意を示した。　　◇　　◇　世間をあっと驚かせてやる。野村新監督の目はそんな気概に満ちていた。晴れの就任会見。グレーのストライプのスーツに水色のネクタイで現れた新監督は来季の優勝、そして常勝チーム作りを高らかに宣言した。　「私が目指すのはクライマックスではなく、黄金期の再来です。Ａクラスという目標はやめてもらう。優勝を目指す。周りから笑われても、それを反発していけるチーム作りをしたい。笑う人がいるなら優勝して見返し

奪いにコイ！月間ＭＶＰにマツダ車１台 「球団選出カープ月間ＭＶＰ」の賞品となるマツダのロードスター 広島は今季から移転する新球場（ＭＡＺＤＡ　Ｚｏｏｍ-Ｚｏｏｍスタジアム広島）のオープンを記念して「球団選出カープ月間ＭＶＰ」を制定すると４日、発表した。４月以降、チームが勝ち越した月に、在広マスコミによる投票でＭＶＰを選出。賞品として約３００万円相当のマツダ車を１台贈呈する。過去に例を見ない特別賞だ。　　◇　　◇　新球場元年は何としても勝つ。そして広島の街を盛り上げる。その思いは前代未聞のド派手なニンジン作戦となった。　ＭＶＰはチームが月間勝ち越しを決めた月限定で、広島のテレビ局５社、ラジオ局１社、新聞社１４社、通信社２社の計２２社による投票で選出される。賞品は３００万円相当のマツダ車。ＣＸ-７（車両本体価格税込み３６６万円）、ＲＸ-８（同３１５万円）、ロードスター（同２９５万円）の中か

前田智“笑撃”体張ったパフォーマンス アンガールズのまねをする前田智＝広島市民球場 広島のファン感謝デーが２３日、ラストイヤーの広島市民球場で行われた。一番の歓声を浴びたのは前田智徳外野手（３７）だ。トークショーでは爆笑を誘い、モノマネも披露。ボール回しのタイム競争では監督として指揮を執った。“前田劇場”に球団史上最多となる２万６０００人のファンが酔いしれた。　　◇　　◇　初冬を忘れさせる穏やかな陽気に、前田智が乗せられた。人気はもちろん、“プレー”でも一番の輝きを放った。　最初の出番はトークショー。東出、松山、斉藤と本塁上に設置されたステージに上がると、いきなりエンジンは全開だ。東出がＦＡ宣言せずに残留したことについて、司会者から質問を受けると横から「アドバイスを送りましたよ。ＦＡ宣言しろと。そう言ったら逆になるものですから。ある意味、会社の仕事をしましたね」。いきなりのマイクパフォ

オーナー怒！ブラウン監督の交渉決裂も 報道陣の質問に答えながら球場を後にする広島・松田オーナー＝広島市民球場 広島・松田元オーナー（５７）は１７日、契約交渉中のマーティー・ブラウン監督（４５）の代理人から返答があったことを明かした。同監督側は契約年数、金額で大幅に譲歩しているものの、付帯条件部分ではいまだ平行線。同オーナーは怒りをあらわにして、今後の展開次第では交渉を打ち切る可能性を示唆した。　　◇　　◇　松田オーナーは顔を赤らめ、怒りをあらわにした。「つまらないレベルのことだが、これって（契約条項に入れる）価値があるのかと思うものがあった。向こうが我々を信頼していないというのが分かるような…。何に失望しているか（ブラウン監督に）考えてほしい」とまくし立てた。　球団側は「単年契約」で提示した１回目の交渉後、新たに「Ａクラス以上で契約延長と現状維持の年俸」という条件を加えて再提示していた

さらば市民球場…必ずここへ帰って来る 公式戦最後となる広島市民球場。ＣＳ進出を目指す広島ナインは天に向かってジェット風船を飛ばした＝広島 「広島６-３ヤクルト」（２８日、広島）　そこに夢があった。涙と喜び、感動があった。広島カープが２８日、本拠地・広島市民球場（広島市中区）で同球場最後の公式戦を行い、有終の白星で飾った。通算３１８２試合。実数発表以降、最多の３万６０９人の大観衆が別れを惜しんだ。原爆投下で焦土と化した広島市。その中心部にある原爆ドームから指呼の地に１９５７年７月、復興の象徴として建てられた母なる球場が、５１年間の歴史に幕を下ろした。　　◇　　◇　広島市民球場最後の公式戦。５７年に誕生してから３１８２試合目。フィナーレを飾るにふさわしい白星で締めた。喜びも苦しい思い出もいっぱい詰まったグラウンドで有終の美を飾ることができた。カープナインに別れの涙はない。必ず日本シリーズで

キムタク 古巣本拠地で1000本安打 photoLoad("172","200","baseball/2008/09/25/Images/01478468.jpg"); 六回、木村拓は１０００本安打を達成し、古巣のファンから祝福の拍手を浴びる＝広島 「広島２-６巨人」（２４日、広島）　六回、青木高から左前打を放って１０００本安打を達成した巨人・木村拓は「育ててくれた広島市民球場で達成できたことに運命的なものを感じるとともに、恩返しができたんじゃないかと思います」と、感慨に浸った。　市民球場は９４年に日本ハムから広島に移籍し、０６年のシーズン中に巨人に移籍するまで過ごした思い出の地。巨人は２５日までの４連戦が同球場での最後の公式戦で、現地在住の家族も見守って-という、これ以上ない舞台設定だった。　２３日に１安打してあと２本と迫り、この日は初回の左前打でリーチをかけ、六回に達成した。七回

ついに止まった…原巨人が２位転落 photoLoad("132","200","baseball/2008/09/26/Images/01481966.jpg"); 市民球場での最後の試合を終え、深々とグラウンドに頭を下げる原監督＝広島 「広島５-４巨人」（２５日、広島）　連勝は１２（１分け挟む）で止まり、今季の広島戦は負け越し決定。阪神には１ゲーム差をつけられ２位に転落した。しかし、巨人の選手に悲壮感はない。小笠原が「（連勝は）続くこともあれば止まることもある」と言えば、ラミレスも「次の阪神戦に勝つ準備をする」。坂本も「次があるんだから切り替えていく」と言い切った。　幸先は良かった。一回一死二塁で小笠原が先制の３３号２ラン。その後も単発的に点は入ったが、一回二死満塁では坂本が三振。七回二死満塁では阿部が左飛と、もう一押しができなかった。　守りの面でも歯車がかみ合わなかった。先発のグ

マエケン“歓封”「チョー気持ちいい」 プロ入り初完封勝利を挙げ、満面の笑みを浮かべる前田健（中）＝広島 「広島１０-０中日」（２０日、広島）　コイの第１ステージが見えてきた。広島は前田健太投手（２０）が気迫の投球だ。五回はＰＬ学園の大先輩でもある中日・立浪を内野ゴロ併殺打に仕留めてピンチを脱出。プロ初完投初完封を無四球で飾る７勝目を挙げた。４位中日に２差をつけたチームはクライマックスシリーズ第１Ｓ（１０月１８日〜）へ突き進む。　　◇　　◇　赤くうねるスタンドを見渡し、自然と口元が緩んだ。「ケンタコール」が胸に染みる。今季７つ目の白星は、プロ初完投となる無四球での初完封。アレックスとともに上がったお立ち台で前田健の興奮は頂点に達した。　「チョー気持ちいいっす！開き直って“どうせ打たれるやろうな”とぐらいの気持ちで投げました。クライマックスシリーズへ一緒に行きましょう。ファンのみなさん、大

ノムさん 星野ＪＡＰＡＮをメッタ斬り 星野さい配をバッサリと斬った楽天・野村監督 楽天・野村克也監督（７３）が２４日、Ｋスタ宮城の室内練習場で、北京五輪で惨敗した星野ＪＡＰＡＮを“メッタ斬り”。約２時間の練習中、ノンストップで星野さい配やチーム編成などに批判を繰り広げた。　日本球界を思うがゆえに“憎まれ役”を買って出た。ノムさんがまず疑問視したのは、星野監督の手腕だった。「投手出身の監督は視野が狭い。星野が大投手かは別として、大投手に名監督はいない」と持論を展開。中日、阪神時代の星野監督の功績は、参謀だった島野育夫氏の存在が大きかったと指摘した。　山本、田淵両コーチとの組閣についても「仲良しグループになった時点であかんな、と思った。野手出身のいいコーチをつけないといけなかった」と切り捨てた。　貧打に泣いたチーム編成にも言及。「左の大砲がいなかった。なぜ松中を呼ばなかったんだ？」と首をひ

金本 ハマのブラッシュ攻めに怒った　 photoLoad("161","200","newsflash/2008/08/16/Images/01342901.jpg"); 九回、空振り三振に倒れバットを放り投げながらベンチへ戻る金本＝京セラドーム 「阪神４-１１横浜」（１５日・京セラ）　スッキリしない試合だった。岡田阪神は横浜に大量１１点を奪われて完敗。九回には金本知憲外野手（４０）が三振に倒れたあと、バットを投げるシーンもあった。巨人が負けて優勝マジックはひとつ減って「３５」となった。１６日は、このフラストレーションを一気に晴らしてもらいたい。　　◇　　◇　“きれい事”は抜きにしても…虎ファンも“やり返せ！”と言う気にはなれない。後味が悪い、見たくなかった、というのが感想ではないか。　今季ワーストタイ１１失点惨敗の末に、最終回に横浜相手に遺恨を残すトラブル劇。金本がバットを放り投げ

「正々堂々」星野監督が燃えてきた！！ photoLoad("200","173","baseball/2008/08/13/Images/01329913.jpg"); キューバ戦に向け、気合の入る星野監督＝北京市内 北京五輪の野球日本代表・星野仙一監督（６１）が１２日、球場内の施設で監督会議に出席した。試合開始１時間前に提出したメンバーから、直前のメンバー交換までに最大２人までは変更可能というルールが適用されることになった。昨年のアジア予選で韓国が日本戦で仕掛けてきたことが、「容認」された形でもある。だが、星野ジャパンはそんなルールに惑わされることなく、正々堂々と日本流の戦いを貫く。きょう午後８時（日本時間）からキューバ戦。日本野球の威信をかけた戦いが始まる。　　◇　　◇　星野監督は、あきれ気味に口を開いた。会議の流れや決定したルールに対して、だ。クリーンで明確なルールの設定を求め

母の前で予告通り！栗原、故郷に錦弾！ photoLoad("200","198","baseball/2008/07/02/Images/01191282.jpg"); 四回、故郷でホームランを放ち、ナインとハイタッチする栗原＝タカスタ 「横浜２-３広島」（１日、ＹＺタカスタ）　有言実行だ！４年ぶりに故郷・山形に凱旋した広島・栗原健太内野手（２６）が四回、予告通り地元で初めての本塁打となる９号同点ソロを放った。さらに二回と九回には安打を放ち、今季６度目の猛打賞だ。チームは主砲の大活躍もあって横浜に逆転勝ち。山形の鯉党を熱狂させた。　　◇　　◇　ファンは待ちきれなかった。試合終了後にわき起こった栗原コール。さらにヒーローインタビューを間近で見ようと、三塁側観客席のネット際には人垣ができた。「ただいま〜！！」。凱旋弾を祝福する大歓声に、栗原は白い歯を見せて帽子を取った。　山形県野球場（現

闘将・星野代表監督 聖地凱旋だ！ 闘将が、聖地に凱旋だ-。北京五輪野球の日本代表・星野仙一監督（６１）が、２０、２１日のウエスタン・阪神-広島戦（甲子園・１２時３０分）で、阪神２軍の指揮を執る。田淵ヘッド兼打撃コーチ、山本守備走塁コーチ、大野投手コーチらもベンチ入りし、北京五輪に向けて実戦感覚を取り戻すことが狙い。金メダル獲得に向けた異例の“デモ”となる。　最大の夢となる金メダル獲得への第一歩だ。星野監督が甲子園で指揮を執るのは、阪神監督時代の０３年１０月２４日以来、１６７０日ぶりのこと。指揮官の情熱で１２球団の了解を得て用意された舞台だ。選手交代は星野監督が務め、投手交代時は、大野投手コーチがマウンドに行く予定だ。　「まずユニホームを着ること。それが“勝負カン”を取り戻すことにもつながってくる。ユニホームを着れば、体も動くし頭も動く」　悲願に向けて、できる限りの準備は整える。候補選手の

岡田監督、死球に怒り爆発…最後に噴火 photoLoad("200","156","baseball/2008/04/21/Images/00964662.jpg"); 九回、新井は左腕に死球を受ける 「ヤクルト２-４阪神」（２０日、神宮）　勝利の儀式が一瞬、止まった。１番に迎える阪神・岡田監督の視線はナインではなく一塁ベンチをにらみつけていたからだ。　勝利監督とは思えない表情。怒っていた。九回二死二塁から新井の左ヒジに直撃した死球が原因だ。顔を真っ赤にして、今にも爆発しそうなまま、クラブハウスへと突き進んだ。それでも我慢して報道陣の質問に答えていたが、最後に噴火した。　「死球はいかんなあ。大変やなあ。（九回は）米野までまわらんかったからなあ。２-１で勝ってるチームが当てにいくか？」　確かに杉山が三回に田中浩、四回にも宮本に死球を当てた。が、それは制球に苦しんだ結果。故意でないのは明

バー貸し切りで“ブラウン流接待”成功 photoLoad("200","134","baseball/2008/02/05/Images/00825949.jpg"); ハーフタイムで林（左）とじゃれるブラウン監督＝沖縄 キャンプ休日の４日、広島のマーティー・ブラウン監督（４５）が大盤振る舞いで、新入団選手らを“接待”した。４日（米国時間３日）に行われたＮＦＬ・スーパーボウルを観戦する懇親会を自腹で開催。宿舎１０階のバーを借り切り、新外国人４選手を含む１７選手、スタッフらが集合して大盛り上がりだった。　　◇　　◇　午前８時前、選手宿舎１０階にあるバーに眠そうな顔をした選手がぽつぽつと集まり始めた。緒方、栗原ら主力の姿もあった。室内には大型スクリーンを特設。フリードリンク、フリーフードで参加者をもてなした。落ち着いた雰囲気のバーが、スポーツバーと化した。　指揮官が３日の練習中、選手に懇