お寺や仏教は「ダイヤの原石」 松本紹圭さんの実家はお寺ではない。つまり、継ぐべきお寺があったわけではない。仏教が好きでお寺に「就職」をした、お坊さん業界の中では少数派の僧侶だ。 僧侶になって13年。元々ITリテラシーが高く、宗派を超えたインターネット寺院『彼岸寺』を始めた。そして、都心にあるお寺の存在価値とは何かを問い、神谷町にあるお寺の中にカフェという「場」を作った。多くのエポックメーキングな事業を行ってきたが、日々の活動の中で、あることに気が付いた。 「宗教者に対する宗教リテラシー教育の必要性」である。最も大きな取り組みは「未来の住職塾」を立ち上げたことだろう。教義の解釈ではなく、お坊さんが「お寺のあり方」を学ぶ場づくりだ。 「なぜお坊さんになったのですか、とよく聞かれますが、私はお寺や仏教を『ダイヤの原石』だと思っていたんです。もっと磨けばものすごいものになる、“ここには本当のことが