令和4年度最低賃金の引き上げ額をめぐり、中央最低賃金審議会の小委員会では大詰めの調整が続く。足元の全国平均時給は930円で、政府が目標に掲げる「千円」までの差がどこまで埋まるかが焦点だ。日本の賃金水準は欧米に比べて大きく見劣りしており、消費の回復に向け持続的な賃上げの実現が欠かせない。 【アンケート結果】「うらやましい」友人の勤め先、3位はトヨタ、2位と1位は? 政府は最低賃金を「早期に千円」まで上げる目標を掲げ、平成28年度以降は新型コロナウイルス禍の令和2年度を除き3%超(二十数円)の引き上げが続いてきた。ただ、現状ペースでは目標達成まで早くても3年かかる。労働側は最近の急激な物価高を踏まえ大幅な引き上げを求めており、30円の大台を初めて超えるかが今年の注目点になる。 とはいえ、こうした日本の動きは欧米に比べ金額、引き上げ幅ともに差を付けられている。ドイツは最低賃金を7月に従来比6・4