――2021年もコロナ禍で揺れ動く一年でした。子どもたちはどんなようすだったのでしょう。 2020年度の不登校児童生徒数は過去最多を記録しましたが、2021年度はそれを上回るだろうというのが、心療内科医としての現場感覚です。コロナ・ストレスの一つのサインだと感じるのは、子どもの強迫性障害の相談が増えたこです。もともとの気質が心配性であったり、人一倍いろいろなことを気にしたりするタイプの子が、コロナによって、さらに不安が強まり、不潔恐怖やバイ菌恐怖となって、手洗いを必要以上にくり返すのが典型的な症状です。 止められない長時間の手洗い 家族にうつしたらいけないと言って、学校から帰ると手が真っ赤になるまで何時間も洗い続けてしまう。服にバイ菌がついたのではないかといって、家に帰ったら、服をすぐ脱いでシャワーを浴びる。2021年はそういった子どもがすくなからず見られました。 ――コロナ禍では逃れよう