前回の「ストレージをデータ保護から理解する」では、ストレージの内部アーキテクチャ、データ保護、可用性、信頼性について解説した。今回は、ストレージの性能の考え方を解説する。 ハードディスクドライブの仕組みと性能の考え方 まず、ストレージの性能を理解するため、多くのストレージで記録媒体として採用されているハードディスクドライブ(HDD)の仕組みと性能の考え方について解説する。HDDは磁性体を塗布したディスク(プラッタ)を回転させ、移動するアームの先端に取り付けた磁気ヘッドによりデータを記録する(または読み取る)。プラッタは同心円状のトラックに区切られ、各トラックを回転方向に分割したセクタで構成される。なお、最近のHDDはプラッタの内周から外周にかけてトラックをいくつかのゾーンに分け、セクタ数を段階的に多く配置していくZBR(Zoned Bit Recording)方式を採用している。そのため、
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