アップに励む大分の選手たち。J1昇格プレーオフ決勝は、J2の「晴れ舞台」として定着する?【宇都宮徹壱】 聖地・国立競技場は、大分トリニータにとっても、ジェフユナイテッド千葉にとっても、美しい思い出に彩られた夢の舞台である。前者は2008年に、後者は05年と06年に、いずれもここでヤマザキナビスコカップ優勝の栄誉に浴しているからだ。とりわけ、Jリーグ優勝経験のない両クラブにとって、リーグカップ優勝の重みは別格であった。しかも大分にしても千葉にしても(特にJ2に降格してからは)全国的な注目を浴びることの少ないクラブである。それだけに(J1昇格プレーオフとはいえ)、決勝・国立の舞台に立つことについては、両者いずれもが期するものがあった。 勤労感謝の日に開催された、プレーオフ決勝。国立のスタンドを埋めた観客数は2万7433人と発表された。もちろん満員御礼ではなかったが、小雨模様で気温11度という