トリチェリの実験とは? 真空を作り出すのに水銀を使った理由 トリチェリの実験とは、水銀を使って真空を作り出すもので17世紀にトリチェリによって行われました。 当時としては画期的な実験でしたが、その意義はそのころの状況や歴史を考慮しないとわからないかもしれません。 そこで、トリチェリの実験の内容と意義について歴史を踏まえて、簡単に説明してみます。 水銀の特性 ここで水銀の特性を簡単にみていきましょう。 広い温度範囲で液体 水銀の融点は約-39℃、沸点は約357℃ですから、この温度範囲で液体です。 低温から高温までの広い温度範囲で液体として存在します。 重い 水銀は重金属に含まれるのでとにかく重たいです。水銀の上では鉄の塊も浮かぶほどです。 密度はなんと約13.5g/cm3で鉛の11.3g/cm3よりも重たいのです。 私は学生時代に実験で水銀をよく扱っていましたが、水銀が入ったガラス瓶を持ち上