「経済物理学」とは、経済現象を物理学的な手法などによって説明する学際的な学問だ。詳細は専門書に譲るが 、バブル崩壊のメカニズムに関する研究も多い。 筆者は2015年4月に、会社の顧客向けリポートで当時の中国株バブルの崩壊時期を経済物理学のモデルを用いて予測した。その際に筆者は「(中国株は)すでに警戒すべき状況にあるといえる」「2015年5月末から1カ月ごとにバブル崩壊の可能性を検証したところ、10月末がもっともらしい」と予測した。 結果は2015年6月にはピークをつけて下落したため、「的中」とはならなかったものの、モデルは十分にバブル崩壊のシグナルを発していた。 また、TOPIX(東証株価指数)についても同様に「2015年12月末のバブル崩壊の可能性」を示したが、結果は8月中旬まで高値圏での推移が続いた後に、中国株の下落や米国の利上げを材料に予測より早めに下落した。 今回は足元でバブルが警