2016年7月26日未明、神奈川県相模原市の障害者施設で元職員・植松聖被告が入所者19名を殺害した「相模原事件」は、異常な人間が起こした異常な出来事として、もはや忘れ去られようとしています。 異常な出来事であることは間違いありませんが、背景は「異常な人間」と「異常」だけなのでしょうか? 重度障害児の父である記者・神戸金史さんが、事件から受けた衝撃、植松聖被告と会ってみようとするまでのとまどい、面会して交わした会話、そしてその後の思いの変化を描くラジオドキュメンタリー『SCRATCH 線を引く人達』(TBSラジオ・RKB毎日放送 共同ドキュメンタリー企画)は、事件そのものならず、事件の真の背景である「現代」を生きることそのものを、深く静かに問いかけてきます。 放送されたのは2017年12月29日ですが、2018年1月5日まで radiko.jp で聴けます。 人間の価値を決めるのは誰なのか?