憲法9条を保持する日本国民にノーベル平和賞を‐。戦争放棄をうたった条文を戦後70年近く守り続けている意義を世界的に広めようとするインターネット上の署名活動が注目を集めている。神戸の学識者らが推薦人に名を連ね、昨秋に開設したサイトには、すでに1万3千人を超える支持が集まっている。(小川 晶) 神奈川県座間市の主婦鷹巣直美さん(37)が発案。学生時代に留学したオーストラリアで、内戦などで祖国を追われた人たちに出会い、平和な日本と、それを支える憲法9条の重みを実感したという。 「自衛であれ、介入であれ、行使していい武力なんてない。『徹底して戦争をしない』という9条の趣旨を大切にしないと」 改憲の議論が活発化した昨年5月、個人サイトで署名を集めてノルウェー・ノーベル委員会に「9条」のノミネートを依頼。委員会から「授賞は、個人や団体に限られる」「推薦には、国会議員や神学の教授、平和賞受賞者など