そのうち半数ほどが難民申請を行っているが、申請は認められない。多くが入国管理局に収容されては仮放免で出されるという不安定な生活を続ける。それでも、とJさんは続ける。 「トルコでクルド人は差別されるんです。クルド語を話してもダメ。身の危険を感じることはなかったですが、クルド人だとバレると学校でいじめられる。もしもクルドの独立運動にかかわっていると分かれば、拘束されて拷問を受けるかもしれない。クルド人には未来がない。息苦しかった」 Jさんの家族は父からの仕送りで暮らしていたが、貧しかった。それにトルコには徴兵制がある。もしもトルコに残れば、独立派クルド人武装勢力に対して、兵士として銃を向けなくてはならないかもしれない。 Jさんは父の勧めで母親や兄弟を故郷に残して来日。群馬県の中学校で3年生に編入したが、高校は1年で中退した。十分に理解できない日本語で授業を受けるより働きたいと考え、アルバイトを
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