BOT業者の活動を“ほぼ壊滅”に追いやるまでの軌跡――「ドラゴンネスト」運営チームによる1年半の不正行為対策を振り返る ライター:川崎政一郎 人気の高いオンラインゲームに何かと付いてまわるのが,不正行為を行う一部プレイヤーの問題である。それを代表するのが,大量のBOTキャラクターを使ってゲーム内マネーを荒稼ぎし,RMTサイトを通じて現金売買する“業者”の存在であろう。彼らは己が利益のためにゲーム内経済やゲームバランスにダメージを与え,大多数を占める一般のプレイヤーに対しても不快感を与える。そもそもほとんどのゲームにおいて,RMT行為はれっきとした規約違反行為なのだが,多くの業者は水面下で活動しているため特定や阻止が難しく,運営会社はその対応に頭を悩ませているのが実情だ。 「ドラゴンネスト」 NHN Japanの「ドラゴンネスト」もご多分に漏れず,2010年5月のサービス開始以来,運営による