先日窓口に謎のお客様がやって来た。 一枚の付箋を持ち、その紙を見せて「この紙に心覚えある?」と聞いてくる。 フセンには・印鑑・通帳を持ってきて下さい、としか書かれていない。 謎の客曰く、自分のカバンにこの紙が入っていることに今日気が付いた。 どこで・誰に貰ったのか・要件すら、覚えていない。 仕方がないので役所や銀行など、通帳や印鑑が必要そうな場所で紙を見せて回っているのだと言う。 オラの通帳に用のある子はいねかー。オラの印鑑に用のある子はいねかー。 …と、話だけを書くと不憫な平成のなまはげ感が漂うのだが、お客様はやたらとアクティブ。 ねぇこんなメモ入ってたんだけど覚えある?ない?ないなら次行っちゃうわよ!とレミ口調で言い放ち隣の店へと去っていった。 話はテキパキ、足腰も達者そうだったが顧客情報を確認するために生年月日を聞いたら80歳を過ぎていらっしゃった。 もしかしてちょっぴり痴呆気味…?